再植

再植(再植術、再植法)とは、一度抜けた(抜いた)歯を、元の位置に再び戻すことです。例えば、転んで歯が完全に脱臼してしまっ場合や抜けてしまった場合には、歯を元の位置に戻して隣の歯とレジンやワイヤーなどで数週間固定する再植を行うことによって、抜けた歯が元に戻って再度機能することが可能となる場合があります。ただ、再植の成功率は100%ではありませんので、再植を行えば必ず抜けた歯が元通りになるというわけではありません。

再植が成功するための条件

歯根膜が損傷・汚染されていないこと

再植が成功するかどうかは、歯根膜の状態にかかっています。歯根膜が傷付いていたり、細菌感染していたりすると再植の成功率は下がります。そのため、万が一歯が抜けてしまった場合にはティッシュで拭いたり(傷が付く)、水道水の中に入れたり(細菌感染の恐れ)せずに、お口の中に入れるか、牛乳の中に抜けた歯を入れて、速やかに歯科医院へ行きましょう。時間が経つとそれだけ歯根膜の状態は悪くなり、再植の成功率は下がります。

意図的再植について

再植というと一般的には、ぶつけたりして抜けてしまった歯を元の位置に戻す治療のことを言うことが多いですが、根の治療の際に一度歯を抜いて、細菌感染した部分を取り除いてからもう一度元の場所に戻す「意図的再植」というものもあります。

レジン床の入れ歯
金属床
磁性アタッチメント
スマイルデンチャー(ノンクラスプデンチャー)
装着前
装着前
装着後
装着後

入れ歯(義歯)

入れ歯には総入れ歯(総義歯)と部分入れ歯(部分義歯)があります。

総入れ歯

歯が1本もない場合と歯は残っている場合があります。歯が残っている場合は根面版といって歯の根にふたをする方法で入れ歯を支えます。根面版に磁石を入れ、磁力で入れ歯を支える方法もあります。(この場合MRI撮影時入れ歯を外しますので撮影に影響はありません。)
上の総入れ歯は内側を大きく覆いますので違和感が大きく最初発音や味覚にも影響します。慣れると普通に使用することが出来ます。内側を小さくしたり、薄くすることも可能です。

部分入れ歯

歯が残っている場合、部分入れ歯になります。設計により小さくしたり、違和感を減らすことは出来ます。最近では金属のばねのないノンクラズプデンチャーというのもあり見た目や装着感が優れている物もあります。

お口は人により違いますので入れ歯の設計も異なります。
歯科医師と良く相談し設計を考えることをお勧めします。